美しいものを美しいと見出せる感性を育てよう

美術館などでは常に質の高い展覧会がどこかで行われており、良質な作品を見るということに関してはまず困ることはないと思います。美術館の作品というのは基本的にはある一定の評価が下ったものですので、作品の質や歴史的な位置付けとしてもそれなりに重要であることは間違いありません。一方、美術館の作品とは別に普段生活している中で目に止まった身の回りにあるものの美しさ、かっこよさは自分で感じ取ったり、気付かなければ見出せません。とくに作品として認定されているわけではないけどかっこいいもの、が世の中には結構あります。例えば壁の傷や床のシミなど。特に意識して見ようとしなければ全く目に止まらないようなものですが、以外とかっこよかったりします。

例えばこれら。

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すべてアトリエの床や壁を写したものです。

例えばこういったものを背景としてその中に人物などを当て込めてみると、かっこよく見えないでしょうか?
日頃からこのようなものにも感性を働かせて、自分なりのストックを作っておけると人物課題や構成課題のときに非常に役立つと思います!大事なことはこういったものにもしっかり眼を凝らして、そのかっこよさや美しさに『気付ける(自分や作品の中へ取り込める)』ということです!
みなさん是非日頃からこのような、なんでもない所に良いものが潜んでいないか眼を働かせておきましょう!
思わぬ『かっこいい!』がどこに潜んでいるかはわかりません!

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写実絵画について

今回は、最近ブームがきていると言われている写実画についてお話したいと思います。
皆さんは写実絵画というと何を想像しますか?
もしかすると、「写真のように描かれた絵画」を想像する人が多いかもしれません。

精密な静物画や女性像など、写実絵画を集めた美術館が2010年に千葉県に誕生したこともあり、(ホキ美術館)近年ますます写実画の人気は高まっているようです。

写実絵画というと、写真のような、本物そっくりな、形に狂いのない、という認識を持つ人が一般的です。

しかし、写実という言葉は、最近になって絵画系雑誌等で宣伝され、広く認識され始めたに過ぎないそうで、定義がまだ曖昧だそうです。
私がお話ししたことのある美術館の館長さんは「写実絵画というのは実(じつ)を写す絵画、ということ」とおっしゃっていました。

その方は、物のリアルな姿とは、本当に写真のような姿なのか、形が正確に描けている姿なのか、写実画というのは、ただ写真のように、形と色を追いかけて描くということではなく、精神的なリアリティを描くことであると語っていました。

形が狂っていても、色が現物と違っていても、リアリティというものは精神的な世界に存在しているものだということです。

確かに、形は本物とは違うはずの岸田劉生の「麗子微笑」。この作品からは、不思議とリアリティを感じます。
岸田劉生自身は、「実」をより深部まで掴もうとすると、形の正確さはむしろ邪魔になってしまうと言葉に残している。

あなた自身の「リアリティ」または「実」は、きっとあなたが思っているよりも複雑で興味深いものかもしれません。
今一度自分の作品について、見直してみてはいかがでしょうか。
麗子微笑


参考画像
https://www.bing.com/images/search?view=detailV2&ccid=877VB5Ne&id=3D201F6AA76606981D7CC839D9E563EFBF3A70F7&thid=OIP.877VB5NeeX4ALxTdc5f_lwEsDh&q=%e9%ba%97%e5%ad%90%e5%be%ae%e7%ac%91+%e7%94%bb%e5%83%8f&simid=608046991404830025&selectedIndex=2&qpvt=%e9%ba%97%e5%ad%90%e5%be%ae%e7%ac%91+%e7%94%bb%e5%83%8f&ajaxhist=0

モチーフを触ったことはありますか?

暑い日が続いていましたが本日は雨のためちょっと涼しくなりましね。急な気温変化で風邪をひかないように気をつけたいところです。

さて、先週一学期の授業が終了し今日から夏期講習に入っていますが、基礎科は一学期の最終課題で自画像に取り組みました。自分の顔を描くのを恥ずかしく思ってしまう人もいますが、今回の制作ではそれぞれ自分らしい表情をした自画像を描けていたと思います。

制作中の生徒の様子で特徴的だったのは、笑った顔とすました顔を交互にしていたり自分の顔を触ってみる行為などが見られたこと。これはとっても大事なことです。
普段の制作ではあまりモチーフに触れる機会はないのではないでしょうか?制作中にモチーフの手触りを確かめてみたり、石膏像の顔や体を撫でて形を確認するなど、ついつい「触ってみなくても分かるよ」とやらないことがほとんど。しかし今回は自分の顔です。思いっきり触れます。目の構造や睫毛の生えている位置を確認する為にまぶたを引っ張ることも簡単ですね。
こういった、「より踏み込んだモチーフ・対象の観察」はよりモチーフらしく見せていくために非常に大切です。この観察のおかげか、顔の立体感や表情の変化によるシワや笑窪などの描写がとても自然に見えた作品が多く見られました。すばらしいことですね!!

是非自画像以外の制作でもこの踏み込んだ観察というものができるようになって欲しいなぁと思います。
夏期講習でもがんばっていきましょうー!!

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造形祭!

アトリエヴィーナスでは7月9日(日)に造形祭が開催されました。
生徒の作品展示の他、大学合格者の課題作品や講師作品の展示、模擬店、仮装大会など、受験科の生徒全員による文化祭です。

展示作品の制作は、自分で決めたテーマや表現方法で取り組む中、発想を形にする楽しさと難しさに直面し、普段の受験課題の制作以上に真剣な顔つきを見せていました。
しかし!
仮装大会『GAPコンテスト』で生徒が用意してきた衣装やメイクは、「展示作品より良いのでは?!」といったクオリティーの高いものも登場!
悪いことではありませんが、少し複雑…



勿論、受験予備校ですので只々楽しむだけの行事では無く、
私たちの本業(作品制作・イベント企画・設営・展示・搬入搬出・管理・片付けなど)を学ぶ課題として行っています。
いわゆる『美術やデザイン界の縮図』ですが、自分が進んでいく道を体験することで、大学へ進学することへの熱意が強まり、その目的意識の向上から、作り出される作品の完成度はまるっきり違ってきます。

そして造形祭の後、打ち上げと+おまけの花火で大いに盛り上がり、一日を締め括りました。

さあ、これからが夏本番!
がんばれ受験生!

日本画実習

今週より日本画科では岩絵の具を使った日本画実習を行っています。
普段の制作ではたとえ日本画科であってもまず岩絵の具を使って制作するという機会はありません。理由は絵の具が高価であることと扱いが難しいからです。
しかし日本画科に所属している以上、大学での制作や日本画の歴史を知るためにも岩絵の具に触れる機会は是非もつべきだと思います。そこで当校アトリエヴィーナスでは年に一度、造形祭展示作品として日本画科では岩絵の具を使った日本画制作を行っています。

現在ではチューブから絵の具を出せばそのまま絵が描けるというのは当たり前のことですが、昔は色の元となる顔料や染料を一つ一つ砕いたり漉したりして、その後それらに接着剤を混ぜて初めて絵の具として使えるようにしていました。日本画に関しては今も指で絵の具と膠(接着剤)を混ぜ合わせるという点など昔と変わらない部分が沢山あります。

現在のような利便性、スピード重視の社会とは真逆の行いのように見えるかもしれませんが、ゆっくりと指で絵の具を解くという感覚は、なにか特別な行いのようにも思えて、その都度絵を描くということの意味を考えさせられます。

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目下生徒たちも日本画制作中です。

プロフィール

Author:アトリエ ヴィーナス
芸大・美大受験予備校&絵画教室です

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