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10段階明度

今年の冬は暖かいですね!雨も少なく、春のような陽気が続きついつい眠くなる毎日です。でも、制作中に寝ちゃダメだよ。

今月は10段階明度のお話です。基礎科の生徒は講師たちから耳にタコができるくらい言われることですね。なぜってそれくらい大事なことだから!

デッサンは白黒のみで描きますが、だからこそ迫力のある絵にするために真っ白から真っ黒まで扱って描かなければいけません。
例えばこの作品。見比べてみると、どっちが迫力のあるかっこいいデッサンか、一目瞭然ですね。


構成デッサン


ダメな例2



2枚目は白黒の幅が狭くなるように加工したものですが、制作していると意外とこのように似たような灰色だけで描いてしまいがちです。
画用紙の余りなどに真っ白から真っ黒までの10段階のグラデーションを作ってみて、それを当てがいながら「ちゃんと真っ白から真っ黒まで使えているかな?」と確認して描くようにしましょう!


10段階明度



また、描く前に「どれをどのくらいの黒で描こうかな?」と考え、同じような黒が前後で固まってしまわないように調整する “明度構成” も非常に重要です。エスキースの時に明度構成する癖をつけましょう。
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いい構図で描こう

2月も目前。基礎科の生徒たちも春に比べてメキメキと力をつけてきました。
美術高校を目指す中学生は受験が近づき、焦りや不安の毎日でしょうか。大丈夫。自分ではわからないかもしれないけど、ちゃんと上達していますよ。一歩一歩着実に。当日も焦りすぎず、これまでやってきた努力を信じて、いつもの自分を出し切ってね。

さて、今月は構図のお話です。どんなに描写しても、構図が悪いと絵の世界がイマイチ パッとしなくなってしまいます。しかも構図はある程度描き詰めていくともう大きく動かすのは難しい!はじめが肝心です。

最近基礎科の生徒たちは構図が小さくなってしまっています。例えば静物・机上デッサンや着彩なら、画面の6割以上の大きさで入れようね、と指導しますが、それって結構な大きさです。

画面の6割?


単純にこの灰色にモチーフが収まって入れば6割、というわけではありません。


実は小さい



赤枠が「画面の6割」を示す四角形ですが、その中に収まるように入れると、モチーフの高低差やシルエットの凹凸の入り組みによって、6割どころか3〜4割しかモチーフが画面を占めません。ちっちゃくて寂しい印象になってしまいます。


このくらい大きくて6割


だいたいこのくらいの大きさで入れてあげましょう。
また、机上デッサンにおいては画面内での大きさだけではなく、モチーフの組み方も大事!構図の良し悪しに関わってきます。
例えば、モチーフが同列状に並んでいたり(図1)、正方形・長方形でか超えてしまうような置き方(図2)では小さな構図に見えてしまいます。


小さく見えちゃう01
図1




小さく見えちゃう02
図2



前後の重なりを作ったり、背景の間(ま)がジグザグと入り組むような置き方にすることで、グッと迫力のある構図になります。

また、プラスワンアドバイスとして、固有色の暗いモチーフは手前に、明るいモチーフは奥に置くことで、前後のコントラストを強調して描きやすくなりますよ。

迫力ある構図を追求してくださいね。

三面変化はとっても大事!

あっという間に2018年も終わりですね。冬期講習の長い制作も今日で今年最後。ようやく一息ってところかな?
講師たちも師走だけあって目まぐるしい毎日です!でも、どんなに忙しくてもこれだけは伝えたい。

「デッサンを上手く描くコツは、“パース”と“三面変化”と“全体的に仕上げていく”こと」!!
基本はこれに尽きます!

パースと全体的に仕上げていく描き方については以前取り上げましたね。
・パース
・全体的に仕上げていく描き方

今回は、三面変化についてお話しします。


三面変化とは、光が当たる方向に向いている面が最も明るくなり、立面や底面など光に対して角度がつくほど陰になる明暗変化のことです。


三面変化


簡単に言っちゃえばこういう事なのですが、実際の現象はもう少し複雑です。


まず、「稜線」ができます。稜線とは明部と暗部の切り替わりになる場所にできる、最も暗くそして質感が出るところ。


稜線


なぜ稜線が最も暗くなるのかというと、明部は当然光が当たっているので明るく、暗部は光は当たりませんが床から跳ね返ってくる光の反射がありほんのりと明るくなるからです。暗部に当たるこの光を「反射光」と言います。


反射光


そして、明部は光が当たるため質感がちょっと白飛びします(モデルさんを撮影するときも、光を当てて肌の凹凸をなくしキレイに見せますよね)。
暗部は光が当たらず暗がりになるので質感があまり見えません(暗い部屋で見たら、プラスチックの立方体も木の立方体も見分けがつきにくいですよね)。

しかし稜線は反射光が届かないので最も暗く、またモノの凹凸に光と陰が入り組むので最もその質感が現れる、というわけです。


いつもの三面変化に稜線と反射光を取り入れるだけでグッと立体感がアップしますよ!



三面変化 before



三面変化02 after




最後に注意事項を。複雑な形態のモチーフになると、いつもできている三面変化がすっかり抜けて、抑揚無く模様を描いたり明暗の切り替わりのメリハリもなく、立体感のないデッサンになりがち。どんなモチーフも、まずは簡単な形態に置き換えて三面変化をしっかりと捉え、稜線と明部に絞って描写を入れていくことが重要です。

例えばこの石膏を描くなら…
写真



まずは単純な形態に置き換えて三面変化を捉え…

単純な形態


徐々に三面変化を五段階、十段階変化と豊かにしていき…

大きな捉え方01


大きな捉え方02


完成させていきます。

完成

12色相環

今月基礎科では12色相環の演習課題をやりました。
「画面中央に半径15cmの円を描き、さらにその円の中央に半径5cmと12cmの円を描き、内側に行くにつれ明度が暗くなる12色相環を描きなさい」という課題です。


12色相環01


12色相環とは近しい色を連続して配置し円形にしたもので、12というだけあって「黄、黄橙、橙、赤橙、赤、赤紫、紫、青紫、青、青緑、緑、黄緑」の12色です。中学校1年生の美術でやるので、知ってる人も多かったですね。

12色相環は色の勉強の基本中の基本です。隣り合う色、真反対にある色(補色)を覚えると、画面作りをぐっと豊かにすることができます。




補色の関係にある色はお互いを際立たせ合い、ギラギラと強い印象を作ることができます。


補色1



補色2



補色3






12色相環で三角形の位置関係にある色を組み合わせると、安定感のあるバランスのいい配色になります。


トライアド1



トライアド2



トライアド3






ちなみに色相環は12色のものだけでなく、24色のものもありますよ。



24色相環

パースのお話

デッサンでみんなが苦戦することのひとつに、「パース」があります。今回はそのパースのお話です。
パースとは、パースペクティブの略で、すなわち透視図法による遠近法のことです。



立方体など四角の立体には、左右上下の、奥へ向かってすぼまっていくパースがかかります。みんなが取り組む机上/静物デッサンでよく見るアングル(=見下げ約30〜45度)で例えると、こんな感じです。


下書き 4

ただし、下へすぼまるパースは机上/静物デッサンでの距離程度ならほとんどつきません。軽〜くつくかつかないか、といったところでしょう。

奥にすぼまるパースをちゃんと描こうとすると、手前側の角がちゃんと90度以上に開いているかが重要です。見下げならば扁平(へんぺい)して90度よりも開いているはずなのに、90度のまんま描いてしまいうまくパースがつけられないなんてことも。

下書き 2
(左)ちゃんと角を開いて描けている  (右)角が充分に開いていないので尖った不自然な立方体に






円柱など円形の立体では、楕円のパースがかかります。正円ならばどんなにパースがかかっても必ず正楕円(上下左右対称な楕円)になるので、十字の補助線を描いて、キレイな正楕円が描けているか確認しましょう。

この十字を取るとき、円柱の軸を理解することが重要です。

下書き 1

このように、円柱の中心を通るまっすぐな軸を描き、それに対して90度になるように十字の補助線を描きましょう。これは、みんなできますよね!

円柱が床に倒れていたりと角度がついていても、「軸をとってから十字を切る」ことは変わりません。でも、角度がついた途端、混乱してしまってうまく描けない人も多いです。


そこで、わかりやすく、すごろく状の図で見てみましょう。立方体の各面に描かれた円を描くときは、楕円のパースをつけなければなりませんが、軸はこのようになります(円柱が刺さっているならば…で考えると理解しやすいかな?)。

下書き 5
(左)各面についた楕円の補助線  (右)円柱が刺さっているなら、と考えると分かりやすい



もし「全部を画面と水平垂直な十字」で描いてしまうと、こうなります。
下書き 3
(左)正しいパースのかかった楕円  (右)画面と水平垂直な十字だけで描いてしまった楕円



どうですか?見比べて見ると一目瞭然ですね!水平垂直な十字だけで描くと、気持ち悪いですね…。

なので、床に寝っ転がった円柱ならばこうなります。

下書き

これでみんな寝っ転がった円柱も楽勝ですね!




というわけで、基本中の基本、四角のパースと楕円のパースのお話でした。
プロフィール

Author:アトリエ ヴィーナス
芸大・美大受験予備校&絵画教室です

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