細部と全体感

例えば静物着彩を描くにあたってメインの花を描くとき、あるいは石膏デッサンにおいて像の顔を描くとき、確かにそれらが重要なことに代わりはありません。しかし、石膏で言えば面積は顔より体の方が広いです。また着彩においても花も画面の中で占める面積はほんの一部です。

ここで言いたいのはメインを厳かにしろということではありません。ただ、メインのものもあくまで『一枚の絵』の中の構成要素の一つだと言うことです。メインのものをよりよく見せる為には、それ一つをがむしゃらに頑張るのではなく、ほかとの相対関係によって良さを引き立たせるということです。

例えば構図や影にこだわるということ。当たり前すぎてあまり意識して見ないようなものですが、当たり前のものを当たり前に(破綻なく普通に見えるように)描く。そういったことが絵の根本をささえることになります。
2学期も終盤になり、一つのものをこだわって描く力がだいぶ付いてきたと思います。今度はメインのみではなく、それらを支える些細なものへ、そこからさらに全体へと自分の意識を拡げていけるようにしていきましょう。

写真はスペインの画家アントニオ・ロペスの『マリアの肖像』です。
顔の描写が素晴らしいものもさることながらコートの質感や余白の取り方、人物に対しての植物の見え方の強さの度合い等を良く見てみて下さい。描き方を見るのではなく、どういった力関係や見え方を作者が意識したのか。そういったことを考えるという行為が非常に重要になってきます。

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Author:アトリエ ヴィーナス
芸大・美大受験予備校&絵画教室です

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